移住体験日記 8/11-8/31

更新

2020年8月_神奈川から

8/11(火)曇り 1日目

苫小牧のホテルを朝8時に電気自動車で出発し、陸別町役場に午後2時半に到着。約束の時刻3時に間に合ってよかった。電気自動車での移動でほぼ100キロ毎の充電で来ることができた。陸別町では道の駅に電気自動車用急速充電器があり、それを頼りにしていた。ただ出力容量が20kwで、充電に時間がかかる。将来は電気自動車が増えればできれば40kw以上の大出力容量に変えてもらいたいものである。
町役場で体験移住の説明を受けて恩根内の体験移住施設(ちょっと暮らし住宅)に案内される。横浜の自宅より広くて嬉しい。車から荷物を移した後、スーパーAコープで食料を仕入れ、いよいよ陸別での生活を始める。スマホで横浜の自宅の気温が30℃以上になっている事を確認。陸別は28℃、幸せをかみしめる。
8/12(水) 晴れ 2日目
 
朝、野兎の訪問を受ける。横浜では絶対ない事なので思わず写真を撮る。
朝一番で、町役場の体験移住係の2人がやってくる。頼んでいた洋食用ナイフとアンケート用紙を持ってきてくれた。具合が悪い所がないかチェックして帰っていった。珍しく30℃を超える暑さと、コロナ対策のため、午前中は家でおとなしく待機。午後、家の前の町道陸別薫別線を南に走ってみるが本当になーんもない。国道に戻れる道までかなり南に下がらねばならなかった。
道の駅に戻ってきて充電。一回30分の充電で最大20%しか充電できないのでここを通るたびに充電することにする。この日記も電気自動車の充電の話ばかりになりそう。充電している間にソフトクリームと鹿ジャーキーを買う。
今夜と明日はペルセウス流星群が一番多くみられるというので陸別町立銀河の森天文台に行って夜空を眺める。屋上で空を眺めるだけだったがきれいな夜空に感心する。
8/13(木) 曇り 3日目

食料品を買いに北見に行ってみた。しかしせっかく北見に行くんだから北の大地の山の水族館も面白そうだと出かけたが意外と遠い。道の駅の温根湯温泉に充電器があったが故障中。水族館も見ないで充電器の管理人を探しだしたり、修理の様子を見ていたりして、これは時間がかかりそうだと北見市街の日産のディーラーに行く事にする。ところが北見市は広い。道の駅から市街地2軒ある日産のディーラーまですごく遠くに感じる。ディーラーの充電器はいずれも故障。しかもお盆休みで対応してくれる人はいない。近くのホテルルートインの普通充電器を使わせてもらう。
駅ビルのレストランで北見ラーメンを食べて、地下の食料品街で食料品を買って帰る。インパクトのある北見ラーメンだった。
8/14(金) 曇り 4日目

Aコープで食材の購入。午後は散歩でメノナイト教会を見に行く。教会の隣の奥さんによると、次の日曜日の礼拝はお盆で行われないとの事。メノナイトはキリスト教の一派でグーグルによると聖書の時代に生きようとする原理主義的な一派だ。カナダに住んでいた時にメノナイトの人が黒い馬車と黒い服を着ているのを見た。文明を信じないので自動車や電気を使わない人たち。その人たちが陸別にいるなんて。
8/15(土) 雨のち曇り 5日目
 
午前中14℃と寒く家にこもる。午後、近くのイベント広場に行く。ロックコンサートが開けそうな広い広場。広いステージ、その後ろから支える建物。今日は誰もいない。時刻と温度を表示する赤いディスプレーが輝いている。
ステージ前の芝生を大回りに歩き、隣接するオフロードレースの陸別サーキットの一番上に行ってみる。キャンプの水場と屋根付き駐車場が整備されている。
そこにプジョーが放置されている。欲しい人が多いような車だ。誰にも会わない。北海道は広いなー。
8/16(日) 晴れ 6日目
 
日差しが強く外に出る気がしないが、少し緩んだので3時にユクエピラチャシを見に行く。国道242を南に少し下り、質素で地味な森林事務所と立派な浄化センターの前を通り道から直接チャシの丘に取りかかる。ところでなぜ浄化センターはどこでも高級ホテルのような佇まいなのか。山に登ってみると、考古学者は偉い。これを遺跡と見分ける嗅覚がすごい。単に白砂の塁土にしか見えない。チャシの他に地域の名士関寛斎の碑があった。
登りと反対側の道をおり林道と思えるアスファルト道を国道242に戻る。給食センター畜産加工研修センターを見ながら家並みが新しい道を歩く。毎日新聞の配送センターでかき氷を食べる。店のマスターは元気いっぱいの人であった。
 
8/17(月) 晴れ 7日目
 
オンネトーに出かける。足寄の道の駅は立派で驚きだ。松山千春が故郷のためにいろいろ努力したおかげだろう。私にとって重要なのは電気自動車用急速充電器。残念ながら20kwで実質陸別と同じものだった。道の駅の中のレストランで食事をし国道241をオンネトーに向かう。ここは静かな湖で有名らしい。
帰りに足寄でスーパーやドラッグストアで買い物して帰った。北見より、買い物がしやすい感じがした。
 
8/18(火) 晴れ 8日目
 
ホースの継ぎ手が割れていたのを、体験移住係が新しい部品を手に入れて来てくれた。
100円ショップを求めて訓子府に行った。シティーマートのワットウィズ店行く。横浜と同じくらいの規模のスーパーと100円ショップに感激。
蜂蜜屋さんを見つけて新鮮な蜂蜜を買うことができた。店主と長雑談。北海道の人は人懐こいと感心。
8/19(水) 晴れ 9日目
 
30℃以上になるとの予報で陸別から逃げ出し、三国峠に行く事にする。いつもの通り足寄で、30分で75kwh分を充電して峠に向かう。
三国峠カフェでソーセージカレーを食べる。 北海道の国道の最高地点1,139mだそうだ。カフェは25℃ぐらいで涼しく景色も素晴らしかった。陸別から一日がかりだが来てよかった。
8/20(木) 雨 10日目
 
大学の友人より、陸別といえば明治維新の偉人の関寛斎が72歳で入植したとこだと教えられた。その人、聞いたことがないが、偉大な人らしいというので道の駅の展示場に行ってみる。明治政府で出世する道もあったが医者に徹する一生を送り、晩年に陸別に開拓に入った偉人だと分かった。ただ83歳でモルヒネで自殺したとあった。関寛斎の銅像が商工会議所の前に立っている。
8/21(金) 曇り 11日目
 
散歩がてら私たちの住んでいるチョイ住み以外のちょっと暮らし住宅を見て回った。私は自分のちょっと暮らしを値段で選んだが、自然の中で広い庭のある一番素敵な家だと分かった。
ぷらっとプラザで地元のお菓子シバレっことツララちゃんを食べる。コーヒーも飲んだ。なかなか素敵な広場だ。
夜は木星、土星とベガを見に天文台に上った。この天文台がすごいと友達に知らせた。
8/22(土) 晴れ 12日目
 
朝一番で銀河鉄道に乗るために道の駅に行く。昨日乗りに来たのだけど、最終が出た後だったので今日再訪する。ディーゼル機関車は見ることは少なくなった。このディーゼル機関車は運転させてくれるので多くのファンがいるとの事。今日もいかにも鉄ちゃんらしい人が目を輝かせて来ていた。鉄道はやはり町の発展には必要な気がする。誰も乗らなくても維持する方法はないものか…。 
Aコープで野菜を買った後、遠軽のコスモス園に向かう。コスモスは5分咲きだったが入園無料で十分楽しめた。遠軽の町を見下ろす岩山が気になって登ってみる。頂上に民間天文台の跡が残されていた。ドームは遠くからでも認めることができる。近くの高校とか大人の愛好会とかが運営してくれると有難い。コスモス園の人が遠軽の回転寿司はおいしいというのでトリトンという店で久しぶりの寿司を食べた。
夜は、陸別の天文台で土星、木星をもう一度見る。デジタル処理をすればものすごい絵が取れるのではないか。
8/23(日) 晴れ 13日目
 
小清水のユリの郷に行く。近くても電気自動車なので途中の充電ポイントを決めておかなければならない。具合良い事に美幌に日産があった。
少し季節が過ぎていたが、カートに乗ると説明が聞けて、ユリ栽培の熱意が伝わってきた。
9月4日には閉園してしまうとの事。
遠かった!北海道は大きい!
8/24(月) 晴れ 14日目
 
横浜が9月になってもしばらく暑いので陸別での滞在を延長できないかを交渉した。もし可能となったら、横浜の病院、フェリーの手配などを調整しなくてはならないと一日外出をしないで待機。残念ながら次の人が決まっていて延長はかなわなかったが、こちらのテレビで教えてもらったトウモロコシの炊き込みご飯を作り北海道らしい昼食をした。
 
8/25(火) 晴れ 15日目
 
北海道に来て知床に行かないわけにいかない。朝一番に出て、斜里町の日産で充電。美幌町、斜里町の日産の充電器はメンバーに限定されないし時間にも制限がない。通常メンバーカードが必要だし30分に時間制限がある。ウトロの道の駅シリエトクで一時休憩。近くのお店でランチ。知床峠を通り目的地の羅臼のホテルに一泊。初めての外泊。
羅臼のホテルは海岸通りで最高の立地だった。
8/26(水) 晴れ 16日目
 
羅臼のホテルは素泊まりなので近くのセイコーマートで朝食。
羅臼国後展望台に行く。すると東京から来たバイカーが7回も来ているが、羅臼岳がよく見えるこんな晴天は初めてだと言い国後を見つめていた。知床半島横断道路334を知床峠に向かうと左側に熊の湯露天風呂があり、ひと風呂浴びる。2人先客があり和気あいあい。朝風呂の後、知床峠で一休み。羅臼岳は今日も雲一つなくよく見える。ウトロにおりて時間調整ののち1時間のクルージング。生まれて初めて野生のクマを見る。道の駅で昼食ののち帰路につく。
 
8/27(木) 晴れ 17日目
 
残りの日数が少なくなって、前から行きたかった六花の森に行く事にした。嬉しい発見は本別に日産のディーラーがあり、大容量充電器40kwがあった。しかしこの充電器は電池の温度が上がってしまうという欠点がある。行ってみると30℃の気温でも森を流れてくる風が涼しく感じられる。森を流れる川がものすごく澄んでいる。横浜にも里山があるので訪ねてみたい。
8/28(金) 曇りのち晴れ 18日目 

道の駅に陸別産牛乳が届いたので予約してあったので取りに行く。帰宅の準備でお土産を考えているが訓子府の蜂屋さんの蜂蜜がいいのではないかと訓子府に出かける。また訓子府に味噌屋があり、横浜にはないので面白いと思って味噌も購入。今回ははちみつ屋の旦那さんも出てきてしばらくお喋り。陸別のお蕎麦屋さんがおいしいと教えてくれる。また味噌屋さんもとても愛想がよく、味噌のうんちくと雑談をひとしきり。北海道の人は本当に人懐っこくて親切。
8/29(土) 曇りのち雨 19日目
 
ネットで町内のグルメを調べて森田屋のそばと豚丼のセットを食べに行く。そばと豚丼のセットでそばだけでおなか一杯になる。そばもおいしいし、豚が一切れが大きいわりに確かに食べやすい。残り少ない陸別滞在、もう一度陸別のプリンをデザートに購入。
8/30(日) 雨 20日目
 
10:30にメノナイト・キリスト教会に出かけて礼拝に参加した。立派な教会ではあるが信者たったの6人で支えている。宗教離れは世界的現象だが、人間の絆を保つ社会の道具ではなかろうか。横浜の我が家の近くのカリタス修道会も老齢化で閉鎖されたが、北海道の陸別でも当然同じ現象が起きている。私は信者ではないがこのような宗教活動が世の中から衰退していくのが寂しい。町の案内書の片すみにそっと書いて頂く訳にいかないだろうか。陸別の最後の昼食はプラット広場で陸別ラーメン。たくさんお客さんが入っていてほっとする。
最後に:

横浜の熱波を避けて横浜から移ってきました。年金生活の私たちを温かく迎えてくれてありがとうございます。真夏に日中、街を散歩できる幸せをかみしめています。来年も北海道の各地の体験移住施設に申し込みたいと思います。本州で暑さと戦っている仲間たちにぜひこの天国を知らせたい。

有難うございました。
このページの情報に関するお問い合わせ先
総務課 企画・財政室 電話番号:0156-27-2141内線:215・217FAX:0156-27-2797

最新の記事

カテゴリー別

月別

過去の記事はこちら