移住体験日記12/27-1/3【令和元年12月30日】

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2019年12月-2020年1月_千葉から

【令和元年12月30日(月)】
天気:曇のち晴 4日目 最低気温:-20.0度、最高気温:0.0度
日の出:6時57分 日の入:15時57分 日照時間:9時間00分

朝から御汁粉を食べるというのは、何となく特別な感じがする。十勝産小豆を使用したこしあんに、足寄の給油所でいただいた切り餅を入れて作った御汁粉は体も暖まり、お腹も満たされた。
秦食堂の開店する11時までは、市街地を散歩する。今年は降雪量が少ない上、道はしっかりと除雪されているので、散策は容易だ。以前はパチンコ店であった建物の前を通り過ぎ、市街地を北に歩く。お寺の前を通り、小さな坂を下ると、左側に秦食堂の店舗がある。
現在の時刻は10時30分。開店時刻まではあと30分だが、店内に人の気配は感じられない。今回は秦食堂での食事も楽しみにしていたので、もし今日食べられなかったら、気持ちがかなり落ち込みそうだ。
郵便局の脇を通り、陸別駅の物産館に向かうが、年末の営業は残念ながら昨日までであった。ここは、訪問するたびに新しい商品が増えており、今回も楽しみにしていたが、年明けの5日までお休みとのこと。年末なので仕方ない。
駅舎内の階段を降り、バス乗車券販売所前の扉を開けて駅のホームに出る。いつものように、銀河線の車両が並んでいて安心するが、今年の夏に見かけたNHK連続テレビ小説「なつぞら」ラッピングの車両が見当らない。冬季ということもあり、車庫の中に隠れているのかもしれない。
駅構内をしばらく散策した後、再び秦食堂に向かう。店舗の付近に到着するが、11時前であり、まだ暖簾は出ていない。待つこと数分、11時になったが、暖簾は掛からない。やはり今日はお休みなのか、今回はここの蕎麦は食べられないのかなど、色々な思いが頭をよぎる。
ほどなくして、お店の方が出てきてようやく暖簾が掛かったので、満を持して店内へ。お目当てはかしわ蕎麦とカレー蕎麦。カレー蕎麦は、カレーの香りの中にも蕎麦の香りが主張しており、一度食べたら忘れることができない。我々が食べている間にも、次々にお客さんが入店し、席が埋まっていく。濃厚な蕎麦湯で締めくくり、店を後にする。
今日は一昨日入浴することができなかった糠平温泉の中村屋に向かうことにする。糠平までは76キロメートル、約80分の道のりだ。途中、足寄町下愛冠のセブンイレブンにて、購入を迷っていた十勝ブランデーを購入する。30年もののブランデーは、果たしてどのような香りが楽しめるだろうか。
足寄湖を過ぎ、芽登の集落を置戸方面に折れ、橋を渡ってすぐのT字路を左折して道道468号線に入る。この道は路盤の継ぎ目がかなり広がっているようで、定期的に継ぎ目を越える振動が座席に伝わってくる。路上に撒かれた滑り止めの砂は、曲線部以外はほとんど散布されていないようであり、直線部を走っていても、車の後部が滑って横に振られる感覚がある。
慎重に車を進め、欄干の低い橋を渡り、最後に丘を越えると、清水谷で国道273号線に合流する。ここまで来れば、糠平はもうすぐだ。
中村屋はサッパリとした透明なお湯で、冷えた体がすぐに暖まる。内湯はクローバー型の大きな浴槽があり、ガラス張りの壁からは、明るい太陽の日差しが差し込んでくる。露天風呂は木々に囲まれた森の中にいるようであり、熱めのお湯と凛とした空気が、気持ちを清々しくさせてくれる。館内は随所に館主の工夫が凝らされていることが感じられ、今度は宿泊してみたいと思わせる雰囲気だ。
ぬかびら源泉郷郵便局で旅行貯金を行い、今年の貯金納めとする。局内にはタウシュベツ川橋梁の立派な模型が展示されており、それにしばらく見入ってしまう。局の玄関前にある、足湯ならぬ手湯は、お湯が出ておらず、暖かくなるまでお預けとのこと。帰り道は、よく滑る道道468号線を避けて上士幌を経由して陸別へ。
足寄市街地を越え、愛冠駅前を通過する。銀河線の最後の冬であった2005年12月に、池田発陸別行きの最終列車に乗車した時のことを思い出す。外はかなり雪が降っていたが、この駅で高校生が2人降りて行き、少し賑やかだった車内は途端に静かになってしまった。その高校生は今はもう30歳前後になっているだろう。どこで何をしているのか、元気に過ごしているのかは知る由もないけれど、月日の流れの速さを感じてしまう。
足寄から陸別の間で唯一の信号機がある上利別市街地に入り、駅前に立ち寄ってみる。立派だった木造駅舎はかなり前に取り壊されたが、駅前にあった植え込みの樹木は、駅前広場の位置を正確に教えてくれた。銀河線が走っていた頃は駅舎付近に毛並みの美しい黒猫がいて、列車の待ち時間に遊んでもらったことを思い出す。
国道に戻り、大誉地、薫別を過ぎると、陸別の暖かい街並みが迎えてくれた。

 
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