国指定 史跡ユクエピラチャシ跡について

国指定 ユクエピラチャシ跡について

国指定 史跡ユクエピラチャシ跡

国指定 史跡ユクエピラチャシ跡

 史跡ユクエピラチャシ跡とは、陸別町字トマムに所在するおよそ450年前に作られたアイヌ期の遺跡。昭和62年9月8日に国指定の史跡となりました。ユクエピラとはアイヌ語で「鹿・食べる・崖」の意。その昔、十勝と釧路の境だった利別川に沿って点在するチャシの1つで、急峻な崖に面した丘頂部に連結しあう三郭からなる大型構造。中央は半円状の壕の長さ約100m、幅6m、深さ3mにもおよび、道内でも最大級のチャシ跡です。比高約50mの段丘上にあり展望が広がります。
 チャシ跡はアイヌ文化期(13~18世紀)の砦跡と言われています。形や大きさは多様で、砦としての役割以外にも、さまざまな使われ方をしていたと考えられています。北海道内には、500ヵ所を超えるチャシ跡が確認されており、とくに道東地域の河川や湖沼、海岸沿いの水辺に多く分布しています。このチャシの最大の特徴は、壕の外側の大規模な盛土にあります。この盛土は、壕を掘りあげた際に出る白い火山灰とロームを丁寧に重ね、表面を白い火山灰で覆った大変美しいものだったことが確認されています。
白い盛土のユクエピラチャシ跡

白い盛土のユクエピラチャシ跡

ユクエピラチャシ跡 秋の景観

ユクエピラチャシ跡 秋の景観

 ユクエピラチャシ跡は、その大きさと築造の計画性から、当時この地に有力な指導者が存在していたと推測されます。また、別名「カネランチャシ」とも呼ばれており、その由来は陸別に伝わる英傑「カネラン」によるものと考えられています。
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